【研究紹介★】高周波・ワイヤレス給電チーム

D1になった大矢根です。久しぶりの投稿です。

山本研はコロナに負けません。M2一柳くんがセットしてくれた「テレ研究」環境のおかげもあり、着々と活動を進めています。

今回は、僕が所属している「高周波・ワイヤレス給電チーム」の紹介をしていきたいと思います。

このチームは、山本研にある5つの研究チームのうちのひとつ。電気自動車への搭載を想定したワイヤレス給電回路の研究を行ってきました。ドローンへの給電や、プラズマ発生装置の研究もはじめています。

以前の進捗ミーティング。いまはGoogle Meetなど使ってオンライン化してます。


● 高周波・ワイヤレス給電チームについて

パワエレ技術と高周波技術をブレンドし、高効率化、制御能力向上を達成することが本チームの目的です。

ワイヤレス給電、プラズマ装置をはじめとする高周波パワーシステムの、進歩・技術革新!を目指しています。 

名古屋大学名物(?)の低損失なGaNトランジスタを使っています。MHz周波数帯で動作する回路において、高効率90%以上とハイパワー1~3kWの両立が、まもなく実現できそう!

あと、電界を使うワイヤレス給電の原理解明など、ちょこちょこ基礎研究もしてますよ。


■ 研究のようす ■

● 13.56MHz ハーフブリッジ D級インバータ

GaNトランジスタは発熱が少ないので、大きな放熱器がいらない。

ワイヤレス給電用の高周波発生インバータ回路です。低耐圧GaNトランジスタと低圧DC電源からハイパワーを出せるように設計しています。現状では出力470W、効率は99.4%。数kWへのパワーアップも検討中です。


● 新型 27.12MHz 電界共鳴ワイヤレス給電カプラ

受電器が40cm以上離れても無線給電できる。8WのLED負荷が点灯。

ワイヤレス伝送部分(カプラ)の研究です。高周波電界を発生させて電力を空中伝送します。新しいアイディアで「高度共振」を実現し、従来技術の限界を超えて高効率化・長距離化しています。共振エネルギーなど、波の視点から研究しています。


● 27.12MHz Φ2級 「ペーパー」インバータ

基板コイルが特徴! 電磁界シミュレータで設計。

紙のように薄い高周波インバータです(ただし曲げられない)。基板の銅パターンでコイルを作ってます。M2のラリーくんは、AI(人工知能)を利用したコイルの最適設計にも挑戦中。

ほかにも、皆で色々取り組んでますよ~